研究計画の土台がしっかりしていないと修士論文は書けない | ゲヲログ2.0

研究計画の土台がしっかりしていないと修士論文は書けない

記事の要約:具体的な研究計画・執筆の土台となる部分がしっかりとしていないと、研究執筆自体が進まない。修論作成に当たっては、まず、研究計画の立案に時間を割いてその土台作りに専念すべき。

これは放送大学の「教員の指導方針と方法等」というページを見れば明らかなのですが、修士論文は研究計画の土台が重要です(放送大学)。同大学院指導教員の石丸先生はこのように書いています。おそらくページのトップに石丸先生の論が載っているのは、意図的にこの論の根拠を示そうという放大院からの示唆があるものと思われます。

論文を執筆するためには、執筆に値する研究を行うことが前提となります。しかし実際のプロセスは、まず研究を行いそれから執筆するというものではありません。研究の立案遂行と並行して、執筆すべき論文のイメージを固め執筆作業を進めていくことが通常です。そしてこのことが、研究自体の推進力ともなるのです。

教員の指導方針と方法等 | 放送大学 – BSテレビ・ラジオで学ぶ通信制大学
より引用

重要なのは、研究計画を立てて、それを土台にして執筆するという一連のスキームだとあたしも思います。構想もなにもなく進めると、やはり厳しいものがある…というのが経験上の自分なりの知識です。例えば、IMRADに従って書く計画を立てるのはもちろんですが、誰が誰にどうしてどういう理由でどういった方法でアクションを起こすか?という具体的なイメージが沸く研究計画書でなければ、突っぱねられると思います。

例えば、ゲーム分野で例えると、クラウドゲームの研究がしたい!だとか、ゲームの売り上げを網羅した調査研究をしたい!という漠然としたものとなると、かなり厳しかった経験があります。反面、PGをこういう方法で組んで、こういった人を対象にその有効性を調査して、客観的なそのPGと効用のすごさを立証したい!という具体性のある、誰が誰にどうしてどういう理由でどういった方法で、ということを網羅しているならばいいはずです。事例の種別は異なりますが、あたしの院時代の話で例えると、こういう方がいらっしゃいました。

・自動車事故は依然として増えており、新興国などでも大きな問題になっている☞

・ゆえにAI(機械学習)を利用してその画像処理上の事前判別をすることで、事故数を減らす効用効果を計りたい☞

・そのために二項分布を使って、画像処理を行う!

というものです。これは例えば、単に興味本位でこれこれこういう分野の研究をしたい!という意見とは大幅に異なるもので、そういった漠然とした計画よりも具体的で実現性のあるものだといえるはずです。イメージとしては、なるべくシンプルにすべての計画にわたり矛盾がないように、問題意識を出発点として、新規性・再現性を重視、先行研究も踏まえた上で、自分なりの視点を盛り込むことだと思います。

とにかく研究計画の土台作りは重要です。なかなかそのseedや最初の一本目が書けないものだと聞きました。特に放大のように(数学専攻は除く)文科系の研究にフォーカスされる院であれば、工学部や数学専攻などとは違って、『やることが決まっていない』『自分でやることを決める』という大学院ではこの傾向はかなり顕著です。

工学部や数学科などはやることや解決すべき問題がもともと決まっているからです。環境・エコロジー・数的処理…こういった分野ではなければ、具体的に自分で問題意識をもって、しっかと実利性ある計画を立てなければならないのはかなり難しいながら、”院生として当たり前”ともいえることだそうです。