中国で進むゲーム規制:EAタイトル「Mirror 2: Project X」は大丈夫か? | ゲヲログ2.0

中国で進むゲーム規制:EAタイトル「Mirror 2: Project X」は大丈夫か?

記事の要約:中国で、オンラインゲームのみならず文化的な問題のあるものを含む広範で具体的なゲームが、政府による大幅な規制対象になっている。香港に本拠地を置くゲームデヴェロッパも、その開発タイトルも、今後この規制の影響の余波を受けるのではないか?

あたしも今日、ゲムスパの記事を見て随分と妥当な見方もあるんだなと納得させられた。先日EAが開始されたタイトル「Mirror 2: Project X」が意外性のあるトコロを突いてきた、と当該記事にてゲムスパはこんタイトルをどちらかというと好意的に報じている(Game*Spark)。

たしかに「Mirror」シリーズは素晴らしいゲームになりつつある。まず、SCPという意外性のあるトコロを突いてきたところ。そして、なによりもグラフィックスの部分で、すごくインパクトのあるタイトルに化けつつあるところだ。ここが印象的なインプレッションを与えてくれる新作になっている、とネット上でも上々の評判だ。

EA開始直後で、まだ一章目しか実装されていないが、現時点でなんと現状たった123円で買えてしまう、バケモノタイトルといっても過言ではないタイトル。このクオリティのグラフィックスのゲームがコーラ一缶分で買えてしまうというのだから驚くゲーマは多かったはずだ。今後、実装される要素に関しては、大筋を除いていまだ不透明な面が多いが、そのゲーム性に強く期待すると同時に不安する点がないわけではない。それはゲームのデヴェロッパやパブリッシャ自身が抱えている、ゲームの開発状況そのものに関する不安ではない。もっと大局的な不安だ。

それが、中国当局で進むゲーム規制に本作がひっかからないか、という不安のことである。このゲーム「Mirror 2: Project X」の開発を担当するKAGAMI WORKSは、Kickstarterの当該ページを見る限り、どうやら香港に本拠地を置く開発会社らしいのだ(Kickstarter)。上述のゲムスパのコメント欄にもその懸念を表明した※がある。※主曰く「今、当局(中国)で規制強まってるけど大丈夫か?」とのこと。これは的を得ている指摘だ。

現に中国では、習近平指導体制下で不謹慎なゲーム、アダルトものや暴力的なもの、あるいは他国の文化を無駄に賞賛するものなどは規制の対象になっているという。本作「Mirror 2: Project X」は実はアダルト要素を含むゲームに発展するのは間違いないらしいと聞く。となると、当局の規制にかかる恐れがある…というわけだ。一国二制度の象徴を標榜してきた香港の立ち位置といえども、メディア各社が報じるように、現在大陸側の締め付けが強まっていることは既に有名な時事問題である。

たしかに、プレイ層に悪影響の及ぼすゲームは実際あることは認める。「ポスタル」や「GTA」シリーズを健全な青少年に長時間プレイすることを黙認するのは、あまりいいことではないだろう。だが、自由な発想と自由な表現の下でこそ、ゲーム開発は進み、その国のゲーム開発競争性は上がっていくことも、また常識的な事実だ。規制ありきでは、せっかく発展してきた中華製ゲームという文化圏が大いに衰退する恐れがある。

中国当局はこのゲーム事情に敏感になりすぎているのは傍目から見ても明白なことであり、その規制は特にオンラインゲームに始まり、BL(ボーイズラブ)・日本の文化を背景とした世界観についてなど、あまりに具体的すぎるところまでつきまとっているとANNは伝えている(YouTube)。結果、1万4000社(!)もの企業が倒産に追い込まれた、というのだ。中国国内の規制により、かの有名なテンセントは利益が激減、株価もやばない?状況だと最近報じられている(東洋経済 ロイター)。bilibiliなど強いデヴェロップメントができる会社も、今後同様な状況にさらされる恐れは当然あるだろう(おそらく現在進行形でもある)。

無論、規制はいずれ香港のゲーム関連会社にまで及ぶはず。「Mirror」シリーズにも厳格な規制の余波が及び、ポシャることないことだけは…一介のSteamerとして願っておきたいところではある。

※アイキャッチ画像は、ゲーム「Mirror 2: Project X」(Steam)より引用させていただきました。