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漫画レビュー「小林さんちのメイドラゴン フルカラーコミック 彩-SAI-」 | ゲヲログ2.0

漫画レビュー「小林さんちのメイドラゴン フルカラーコミック 彩-SAI-」

★買って読んで良かったと思うところ★

厳選エピソードだけで漫画「メイドラゴン」の旨いところだけ集めてる

ストーリーの骨格を感じさせるハナシだけ集めてるんで読んでて「つまんね」って時が皆無

彩が豊・華がある≒表現の幅の広さを感じさせる☞まさに彩-SAI-のタイトルにふさわしい

クール教信者はやはり絵がうまいなぁ…つことで純の買ったものを借りています。
ありていに言ってしまうと、いいところしかありませぬ。傑作でふ。

悪いところとかダメなところってのがまったくないです。ふつーイイところの事例を挙げたら、ワルイところの事例も挙げるのが、公平性があって妥当なんでしょうけど…また、俺や純はそうしがちなんですがwこれに限っては悪いところは挙げようがありません。あえて言うのならば、読むタイプによって異なるでしょう。

例えば、人によってはすべての話数をカバーリングするような完全版的な位置づけのものを求めている方もいらっしゃるはずです。ですがこれは厳選集、ということで、俺や純のように『じっくり漫画を寝かせて読む』タイプの読者にはズドンとつきささるものがあります。反面物語の全体像を把握したいっていうのであれば、あまりオヌヌメできない。ですが基本的にはクオリティのいいとこだけ集めているんで高評価が下るでしょう。『読むタイプ』とはそういうこと・そういう意においてであります。

しかもエピソードが厳選されており、色彩豊かにその”いい部分だけ”より品質が上がったうえで、読者は読まされることになる。つまり、漫画作品として、相乗効果もあります。よーするに作品としての売り方・コンテンツとしての売り方がいいんだよね。優れている。だから、京アニがアニメ化の作品として、注目し目をつけるのも当然ですね。コンテンツとして成り立っているからこそできる手腕が頑としてあるわけですね。

この「メイドラゴン」、ストーリーが骨太だってことは前も純が言いました。多文化共栄という名目があるのでは?という意で書かれましたエントリ、これです。

この漫画は多文化共栄とかコンテンツ論とかと絡めて読むのがいいと思います。そこが通だと思います。深いんですよ、全体のエピソードが。前、永井均が「漫画は哲学する」という本を出稿したことがあったのですが、限りなくアレに近い。あの永井による評論の中では、「究極超人R」とかも解説原著として出てましたが、この漫画も限りなく現代の哲学(とはちょいと大げさですが)に近しい論拠で描かれているのは純も俺も認めるところです。

一言で言えば、幅が広い、描かれるレンジが広いんです。思えば、多様性というものは漫画の主題になりやすくも、葛藤さと比べられて表現されることが多いものです。この漫画では、まるで、その描き方において「ガンダム」シリーズにあるような”深刻さ”でもってしてではなく、どちらかというと「Fate」のような葛藤さを軽々しく超えちゃうタイプの漫画です。ですが同時に工夫もある。それがネタ的な皮肉です。

それっぽく、人間の世界は、その外部のでかいスパンで生きる竜たちトールの世界という『外界』から描かれるんですよね。だからストーリーにコントラストが出ていて、内面と外面が相対するように、裏の裏を回り巡って逆に一周するような感触を抱かせるんです。それでいて画力は確かで筆致が堅実。だからこそこの漫画の持ちうるコンテンツ性が現れるんだと思います。そんな珠玉のコンテンツだけを集めた、クール教信者にしかできん厳選集っすね。ファンならばmjd買っておきたい一冊です。

ちょっと抽象的な表現にはなりましたが、魅力はわかっていただけただろうか?