新型コロナ研究・対策に見るゲーミフィケーション的データベース統合のアイデア | ゲヲログ2.0

新型コロナ研究・対策に見るゲーミフィケーション的データベース統合のアイデア

尾身:えー私はあの、日本の行政、というものは、行政官、ほんとに休みもなくですね、深夜まで働いており、そういう意味で心より敬意を表したいと思います。…私自身が専門家として感じたことはですね、例えば、あの~ワクチン接種というものについては総理のリーダーシップで、かなり進みましたよね。ところが、こここれまでにいろんな問題が、例えば、疫学情報の自治体間あるいは自治体と国との共有というものは、これは~、もう感染対策のそれこそ一丁目一番地だし、あるいは保健所の機能の強化や検査のキャパシティーの強化など様々な問題があった…その問題については政府は十分に認識していたと思いますけれども、ひとつのこれからの改善すべき、まぁ点としては、その問題は認識してたんだけど、それを解決するための責任の所在というものが、すこしあいまいであったんだと思います。…疫学情報の共有というもの、実は、これを解決するためには単に医学的なことだけじゃなくて、地方分権の問題、国と地方の在り方、あるいは個人情報の問題…これを単にひとつの問題だけを解決するということでは、私は難しいと思います。広い観点での深い分析が必要…日本ではある特定の研究テーマについて、研究費を出して、それに関して時間をかけて分析するというシステムはこれは非常に優れたものがありますけれども、こういう危機の状況で新たに直面する課題があるわけですね。

菅内閣総理大臣記者会見―令和3年9月9日 – YouTubeより引用

思うんだけど、これって欧米でも同じように問題は問題なんすよ。具体的に言うと、バイオインフォマティクスのためのデータベースってそれぞれまとめた専門家によって多種多様で、どれをどう扱えばいいのかってのがわかりにくい。遺伝子の発現とか、人種やエリアのどこに限って調査されているのかとか、一元的なデータベースが構築されていないのは、極めて分析がしにくく、これがバイオインフォの課題のうちのひとつになっている。

日本で、と尾身会長は言っておられだけど、日本だけじゃないっす。欧米でも同じです。これは具体的に遺伝子発現マップとか見てみればひとめでわかる。例えばアレン脳科学研究所では、脳切片からの遺伝データ解析はできても、どちらかというとスクレイプはしにくく(第一級の専門家がまとめたのは素人のあたしでもよくわかるものの)統一性の観点からいって他、例えば有名どころのNIHのNCBIとかと比較し合理的検討が容易にできるか?というとそうでもない。そもそも提供されてるオープンなファイルの拡張子自体が全然違くて、バイオインフォ的に研究勧めようとすると、障壁になったりもする。

だからこそデータベースの交絡を防ぎ、ある程度は統一性を担保するってことは遺伝的に・疫学的に検討しやすい要素になる。ではそれでいいのか?というとそうでもない。というのもこういった規格化をしてしまうと、技術のブレイクスルーが少なくなるという問題も考えられる。これはどういう意味か…?規格化しちゃうと、新しいアイデアが勃興しにくくなるというデメリットもあるんすよ。例えば、わかりやすい電化製品で例えれば規格を統一するとそれはそれで扱いやすさ、ハンドリングの良さは担保できる。だが、新しい斬新な発明による新たな規格なりなんなりが生まれなくなるっていうデメリットはあるのは当然。だから民間にできることと政府にできることを明確にし、どこからどこまで規格化しどこを自由化するのかという線引きが重要。

では、日本はこういった立場から遅れているのだろうか?というとこれまた疑問符が付く。尾身会長は民間政府問わず、優秀な人材が多いのだからもうちょっと工夫が必要…という意味でおっしゃっていたんだろうけど、日本で、しかも民間レベルでそういった、青写真を描くような試みが皆無か?というとそうでもない。むしろ埼玉医科大学の坊農先生のように斬新すぎるほどうまい試みがあったりする。これが坊農先生が主導して作った、日本が世界に誇る一元化のアイデア、TOGO TVです。これは、違ったデータの規格も含め、そもそもの生命科学のデータ分析の手法を解説することで、一元的にその処理機構をまとめあげ、誰もがMac一台あれば、それなりの解析ができるように…と各々の規格に配慮したうえで、それをうまく教育学的に統合しちゃってる点がすごいとこ。つまり、民間のいいところと『統合』の重要な肝を押さえているわけです。

このように日本が疫学的に遅れているということはありえない。事実、坊農先生のように世界に誇るような試みがしっかりできている。問題はあと実行力に他ならないんですよ。よく日本人は米国のNIHのような機関が必要だ必要だと声高に叫ぶけれども、NIHの作っているデータベースサイトが無条件に和製データベースの統合性よりも、数段優れているという意見は、単なる錯覚だとあたしは思うんよ。そういう意味では、Steamみたいな一元的に管理管轄できる優れたデファクトスタンダードがあるっていうのはメリットではある(ゲームと遺伝疫学との違いは有れども)。

例えば、ゲームはエンジンというものがあり、ある程度統一性がある。Unityで作られたものもあればUnreal Engineで作られたものもあるしGMで作られたものもある。統一性があって、しかも一元的に管理できるSteamというプラットフォームがある。こういった先駆的な試み、ある種のゲーミフィケーションのような試みをコロナ研究・対策に応用出来たら…というのがあたしのアイデアなんじゃ。

(*´Д`)<まぁ、もっとも2chのコミュニティがすごく貢献した分散コンピューティングを用いたタンパク質解析のような事例も既に数十年前からあるしな。これはゲーミフィケーションの成功事例としてすごく有名ダヨネ。