MSX時代からのメタルギアシリーズファンが「UnMetal」をプレイするべき理由 | ゲヲログ2.0

MSX時代からのメタルギアシリーズファンが「UnMetal」をプレイするべき理由

一言で言うならば、本作は革命的だ。

「UnMetal」は、ジェシー・フォックスという不当に囚われの身となった主人公を操り、彼の回想録の形で進むゲーム、MSX風メタルギアシリーズへのオマージュが盛られた傑作である。ステルス要素・アイテムの合成と駆使・レベルアップ・そして皮肉たっぷりの演出…どれをとっても素晴らしいセンスを誇るゲームだ。その中でも皮肉めいた演出こそが本ゲームを一級品に導く要素となっている。

デモ版では最初の関門を潜り抜ける部分までが配信されている。首吊りを装い独房から脱出したフォックス(あれどっかで聞いたことある名前!)は、傍受を防ぐための通信機器をどーにか手に入れサポートを受けながら、逃げ道となる下水道へと脱出を試みる。一見何の変哲もない、ふつーの2Dフィールドを基盤としたアクションゲームに見えないこともない。

だが勘違いすることなかれ。このゲームはストーリーの細かな進展が自分の行動に委ねられている点がポイントなのだ。回想録の形でゲームの時間軸が進むため、フォックスの些細な行動の詳細が逐一(回想の形で)説明され、それによって選択肢や攻略順序が機動的に変移する点がポイントである。つまりフォックスを操るあなたの手に、彼すなわちフォックス自身の体験するストーリーの進展が委ねられているのだ。

ステルスアクションとしての本ゲームあり方はどうだろうか。『コイン投げ、相手を殴り、身を隠す(5・7・5)』注意を惹き、鉄拳で敵を打ちのめし、その後気絶した相手の装備品をまさぐり気付かれないところまで体をもっていき隠す。これが「UnMetal」のステルス要素の基本だが、複雑に絡み合う相手の監視の目を潜り抜けるのは容易ではない。MSX時代のメタルギアシリーズとは一味違い、本作ではいわば”現代のゲーム”としてそれらの”祖先”に対して尊重とオマージュも含め、全面的にブラッシュアップしているので、今現在のゲームの視点から見ても完成度は高くなっている。

デモ版では基本的なアクション要素に多様な展開はないものの独特のテンポ感で進むギャグタッチのパートは見逃すべきでない。そのオチにはニヤリと笑える点多く存在し、MSX時代古来からのメタルギアシリーズファンがそのデモ版をクリアするところまでいったならば『これがゲームか!』と腑に落ちる点があるだろう。本作のFOXは人生を賭けた曲芸師である。

今、彼はいたって本気にこのサーカス団のピエロとなったのだ!

※アイキャッチ画像はeastasiasoftより引用させていただきました。