「Unsouled」と違っていまいち「GRIME」がオススメできないワケーDEMO版プレイを通じてー | ゲヲログ2.0

「Unsouled」と違っていまいち「GRIME」がオススメできないワケーDEMO版プレイを通じてー

今日DEMO版をプレイしてみたが「GRIME」は確かに素晴らしいゲームだ。オープニングムービをはじめとする暗澹とした谷崎文学のような耽美なビジュアルデザイン、挙動やエフェクトの美しさおよびその多彩さ、ソウルライクシステムへの深い理解と、決してソウルライクの名に恥じるような猿真似ではないオリジナリティあるアクションシステムの実装…細かく上げればきりがないほど素晴らしいゲームだ。だが、これは本編を買うほどの傑作なのだろうか?はたして2500円ほどの価値があるだろうか?俺はそうは思わない。実はこの金額は低いように見えて高い…本家ダークソウルの三分の一程度を高いと仮定するのであれば。

たしかに素晴らしい点はいくつもあると前述した。だがこの「GRIME」をもってしてもやはり全体のバランス・完成度において凡々になってしまっている。要するに「GRIME」はソウルライクとしては非凡ではないゲームなのだ。本作が”圧倒的に好評”をとれない理由がここに頑としてある。ソウルライクっていうからにはやはりソウル本家を越えなければその体現性が虚に伏してしまうことは忘れたくないものだ。もともと、「ダークソウル」シリーズはバランスの偏在化を徹底的に排除し、極限まで最適化したプレイ体現性をもたらした点こそがすごいゲームシリーズなわけでありそれ以外に肝要なポイントは”ない”。つまり一言で言えば、プレイヤーのこころと密接にリンクする完成されたゲームなのだ。だから欲を言えば、ソウルライクをいまさら名乗るのであれば、本家を超えた体現性を実現してほしいというのが俺の願いであり、ソウルライクファン全体の願いなのだ。もうちょっとだけ詳しく書こう…

簡単に言えば、ソウルライクゲームファンは”欲張り”なんであってそれ以外ではない。「ダークソウル」をプレイしてシリーズを一通りクリアしてしまったゲーマ層としては、その傑作性を認めざるを得ないのは明らか。だが、傑作だからこそ、次なる傑作を待ちわびているのもまた事実。だからこそ、その期待に応えたからこそ「SEKIRO」は成功した。ダークソウルで得たもの以上のプレイ体現性を「SEKIRO」は実現してくれたのだ。次、フロムソフトウェアの新作「エルデンリング」が「SEKIRO」よりシステム的に見劣りしてしまうのであれば、フロムはめっちゃくちゃに叩かれるだろう。繰り返すが、完成されたゲームをプレイしたからには、さらなる高みを目指した完成度を求めてしまうのがコアゲーマというものなのだ。残念ながら、「GRIME」はそれに答えられていない。確かに…

・デザインは素晴らしい。これは満点。ローカライズの出来も100点に違いない。文句なし…

・挙動もエフェクトも素晴らしい。満点。文句なし…

だが、

・システム面に良い点も多くあれば劣っている点もまたある。

相手を暗黒の空間に吸収するというアイデアはすごく斬新。だが、結局のところ、戦闘では相手のアクション・挙動に合わせた、パリィ&カウンターという定型的な2Dに閉じられたソウルライクゲームの『煮返し』になってしまっている。つまり、斬新なように見えて、既存のゲームと同じアイデアなのであって、”あたかもな”独自色はあるが、見繕った独自性の中にアクション要素が閉じてしまっている。これが「GRIME」最大の欠点なのだ。

たしかに『インディータイトル、しかも2Dのソウルライクゲームに何言ってんだ!』っていう逆批判はあるだろう。だが足りないからこそ足りない部分を指摘してしまうのがソウルファンの悪い癖というものだ。純がレポートしてくれたように「Unsouled」は2Dソウルライクという「GRIME」と友なる同類項を持っているのにもかかわらず、スピーディでアクロバティックな展開・ギミックの豊富さをドットデザインセンスとミクスチャし、さらに極限まで切り詰められたタイミングアクション、と新たなる境地を切り開いている。「GRIME」と「Unsouled」の違っている点はここにある。同じ2Dソウルライクゲームなのにもかかわらず、設計思想や最深部までのシステムの切り詰めという点についていえばはっきり言って「Unsouled」にはカネをかけて買う価値があっても、「GRIME」はそれだけの買う価値がない。

もちろん悪いだけなわけではない、むしろ良い点もいっぱいある。だが、正直に厳しいことを言おう。メタスコアで換算して数え上げれば「GRIME」はスコアでギリギリ75いくかどうか…というのがDEMO版での俺の判断(フルプライスで買うべきではない!)だ。それだけ2Dソウルライクは難しい分野なのだと思う。以前にも増してその分「Unsouled」に抱く期待は非常に強いものがある…としておこうか。

※アイキャッチ画像:Twitterより