MBA→他大学大学院博士課程の道はそうそう簡単ではない | ゲヲログ2.0

MBA→他大学大学院博士課程の道はそうそう簡単ではない

あたしの通ってた学校のMBA課程でもやはり他大学の大学院博士課程に進学したいというかたがいらっしゃった。結論から言うと、これって簡単な道じゃないです。ちょっと箇条書きでそれらを説明しましょう。

・大前提:英語の壁

MBAから進学するとなるとDBAが主になると思われます(そうでないかたについても次の項で書きます)。DBAともなるとTOEIC高得点とれるだけの英語力はやはり必須です。TOEIC高得点のみならず英語の実務力においても高い能力が必須です。なぜかというと…後々、研究活動に必要になるからです。例えば、学会・英文誌で発表するなど英語を使う機会が絶対にあります。おそらくこのブログページをご覧になっているかたも希望するよう、有名大学大学院のDBAはそれなり高倍率できちんと求める基礎的な学力があります。英語の壁、これはまず誰もがぶち当たることでしょう。

・転科が容易ではない

じゃあ、DBAに限らないところだったらいいんじゃないの?そう思う方がいるでしょう。それは基本的に間違いです。考えてみれば当たり前ですが、専門をまたいで転科するってのは博士からでは基本的に遅いんです。例えば、医学に転じようと思ったりするとします。たしかに医科学専攻博士課程とか前門を問わないというかたちの学問や、研究室によっては専門を超えて歓迎するというところもありますが、それはレアなケースだということをよっくよく周知しておいてください。あたしは研究計画を立てて、別専科に挑みましたが、やはり難しいです。学部からの積み立てがない分、MBAに進学してしまった分、相当高度なことをこなさない限り転科は基本厳しいと思ってください。ぶっちゃけ、MBAは特異点です。例えば、機械工学→バイオ情報に転ずる・あるいは機械工学→医工学に転ずるとかそういう正当なルートとはまったく違うんです。繰り返しますが、MBAは特異点です。もちろんMBAで修士を取った以上それは自己責任ですが、基本博士は目指しにくい(というより受け入れてくれる博士課程が限られる)ものです。同じ大学院の博士課程へそのまま進学することは除いて。

・求められる研究能力のレベルが違う

博士では新しい理論をつくることを求められます。修士の研究はイケイケどんどんで進むところもありますが、博士ともなると担当教員の専門とベストマッチしなければ受け入れない研究室が多いです。例えば、ミニタンみたいなロボットを作ってみましたレベルではロボメカ系の博士研究はできません。制御理論・設計理論・運動学・機構学・組み込みソフトウェア…これはロボット工学の一分野のことですが、これぐらい限って絞って見てもかなり多彩です。

よくわかるように、統計系だったあたしの場合遭遇した例をさらに挙げてみます。

☆統計設計の知識を生かして機械工学分野を開拓しよう!

かなり難しいです。論文のノウハウがあるかたと競合することになると思われます。例えば、原子力やSMRの研究をしたいと思っても、うまくいかんでしょう。熱力・流体・設計・解析…すべて独力でやるところが基本博士課程です。自前で設備もなにもかも用意しなければなりません。科研費は学生が集める必要があります。企業に所属している場合、それは企業側で解決してくれることもあるでしょうけど、あなたがそういうケースに当てはまっているか?純粋な学問応用につながる実務能力を持っているか?判断されます。

☆それが難しいなら…統計学の知識を応用してバイオインフォマティクス分野にいこう!

前項と同様にかなり難しいと思ってください。博士レベルのバイオインフォともなると、学部から積み立ててきたPG能力が高いRやSPSSだけでなくPythonやCにも長けた情報系の院生や、医師免許を持って臨床応用もできる実務系院生と競合することになります。彼らにMBA取得しただけの単なる院生が叶うでしょうか?そうそう甘いわけありません。

という実際の経験はありました。多分、他専攻のかたでも専門職大学院の修士課程をある程度”ならし台”とわりきって甘い考えだけでいると後々痛い目を見るという点で、事情はそれなり同じだと思われます。少なくともキャリアに関連する先行研究だけは、MBAに進学する事前の段階で踏まえておいた方がいいでしょう。

結論から言うとやはり、MBA課程を含めて専門職大学院はそれなり背負うリスクも大きいのです。法科大学院が”やばい”といわれている今、次に淘汰されるのはMBA課程だと言われています。少子化で学生数が減っているので、MBAで稼ごうというのが大学院側の本音でもあります。おそらくですが…これはありていに考えているかたもいるでしょうけど、博士取得後研究職を得るタイミングもあるかということに繋がると思います。これについては散々言われているのでどのように博士号を取得するか?ということについては社会人大学院制度のあるところも踏まえよくよく考えておいた方がいいです。