スクエニ FF7リメイクにみる”有限要素法”~特許・バトルシステム・そしてストーリー分作化… | ゲヲログ2.0

スクエニ FF7リメイクにみる”有限要素法”~特許・バトルシステム・そしてストーリー分作化…

そもそもRPGのバトルシーンの技術・ノウハウがスクエニになかったわけではない。もともとスクエニは「アクティブバトルシステム(ABS)」という、コンピュータープログラムの制御という形でほぼ前例を見ない異例の特許を取得しており(20年経過し既に失効済)この手のアクションバトルとリアルタイムバトルを融合させた事例には自社ならではの強みがあったはずだ。当然この手の特許は文意として論理的に成り立たなければ、その出願が受理されるわけないから、定義は弁理士も招いて慎重に慎重を期して作られたのは当然のことだろう(事実、US Patentには詳細な定義がある)。

※補足:アメリカの特許と日本の特許を比較すると、アメリカの特許のほうが当然幅が広い。それはなぜかというとビジネスモデルでの特許もアメリカ特許庁が認めているからである。この辺りは別ページを参照されたし。ビジネスモデル特許 – Wikipedia

では、FF7リメイクでバトルシステムはどう変わったのだろうか?たしかに一見するとほぼリアルタイムアクションバトルだが、その合間合間にコマンドシステムが介入していることがわかる。リアルタイムバトルを基礎としつつ、ターン制を否定して、コマンドシステムでその代替案を示しているわけだ。つまり、FF7リメイクで採用しているバトルシステムは従来のものと比べて、ABSを基礎としつつ、アレンジを大幅に加えリメイクをしたもの…というわけだ。特許の取得要件としては、当然新規性が必要だから、FF7リメイクのバトルシステムで新たな特許を取ることは不可能だ。既に多くのアクションバトルものが似たシステムを開拓・踏襲しているので、新規性がないためだ。スクエニの『ゲーム制御特許』であったABSは、現代の視点から見ても、当時の視点からみても、それだけ革新的だった。

FF7リメイクのバトルシステムは、どちらかというとコマンド系ハック&スラッシュに近しく、既存のノウハウをまとめただけだ。言ってしまえば、このFF7リメイクにおけるバトルシーンはリアルタイムで相手をタコ殴りにする形式のゲームなんであって、かつてABSがRPGバトルシステムに与えた革新性には遠く及ばない。つまりFF7に後、託された可能性はストーリー性のみなわけだ。

このストーリーという点では、ゲームの中身の物語は筋が通っている。既にFF7原案が描いた通りに、だ。だが、問題なのは多くのファンが感じているようにその中身・ストーリーを分割して販売する手法だろう。リメイクの分割第一作目はあくまでミッドガル脱出までであり、それ以上を楽しむには事実上の新たなコンテンツを買う必要があるし、それ以前に、今後超品薄CS機であるPS5を手に入れる必要がある、という大きい前提条件がある。「オクトパストラベラー」など期待の新案もあるが、FF7の分作化がスクエニのIP戦略における『枷』にならないか?というファンの心配は当然のことなのだろう。